独学で東大院機械工学専攻の院試対策

2023年度入試に他大から独学で合格した男による、下剋上の物語。

機械力学 勉強法

傾向

 機械力学は毎年平均点が高く、安定した点数が見込める分野です。出題範囲も下記の3つほどで、他分野に比べて狭いです。やってることも高校物理の延長みたいなものなのでとっつきやすいです。私も入試本番では自信を持って解くことができました。1年の物理学で落単スレスレの成績を取った私のようなダメ学生でもちゃんと勉強すれば得点源にできたので、優秀な皆さんにはぜひ頑張ってほしいです。

勉強法

 四力精選と過去問だけやっていれば十分です。定番のJSMEも買ってみましたが機械力学に関してはあまりわかりやすくなかったのでほとんど使いませんでした。

 慣性モーメントを定義から求める方法と、ラグランジュの運動方程式の計算は対策必須分野です。前者は過去問でも何度も問われているものです。一度覚えてしまえば相当変なやつが出ない限り大丈夫だと思います。後者は頻出であることはもちろん、意外とミスをしてしまうので練習を重ねましょう。θsinθをtで微分するとかの計算で積の微分をやり忘れることなんかが割とあります。こちらも慣れればミスは確実に減っていきます。あとは位置エネルギーの基準点に注意するとかでしょうかね。このあたりは高校物理と変わらないので皆さんは問題ないと思います。不注意な私は恥ずかしいことにこれで結構ミスりました。

参考書

 私は特に何も使いませんでした。四力精選と過去問の解答を読みながら知識をつけました。

問題集

過去問

 オーソドックスな問題ばかりなので良い練習になります。H27のモータみたいなやつとH28のジャイロは謎ですが... H28機械力学は平均点が例年より30点ほど低かったらしいです。

四力精選

 こちらも良問が数多く収録されているので、質の高い演習ができます。やるのは4~7章と慣性モーメントの問題だけで大丈夫です。私は答えを覚えてしまうくらい何度も繰り返し解きました。

詳解 機械力学演習

 

 機械力学の解答がほぼ全て載っている神本です。神戸大院とオリジナルの問題も掲載されているので、演習量に不安がある方はそちらで補うことをおすすめします。

 この本は四力精選とは違い、系の運動方程式が2つ以上になる場合に行列表示ではなく1つずつ書く方式を採っています。私は行列表示のほうが好みなので少し困りましたが、そこまで致命的な点ではないので問題ないです。