2月・3月
内容
- 四力精選2週(分野によっては3週)
- 微分方程式5年分
本格的に勉強を始めた月です。この2ヶ月間は地元の自習室を契約して、ほぼ毎日自習室に籠る生活をしていました。車で送迎してもらい、帰りたくても帰れない環境をあえて作っていました。9:30に到着、20:30に帰宅というブラック労働でしたが、実質の勉強時間は大体4〜5時間くらいでした。一番できた日でも8時間とかだった思います。GPA2.0スレスレのダメ人間がいきなり長時間勉強なんてできませんw
知識ゼロの状態からのスタートだったので内容はほとんど定着していませんでした。理論や公式はとりあえず形を覚えているだけで、本質的な理解は全くできていなかったと思います。特に流体力学の運動量保存則は意味不明で、ちゃんと理解したのは7月になってからだったと思います。我ながら理系センスなすぎだと思いますw
自己評価・アドバイス
無理矢理にでも長時間勉強しようと頑張ったおかげで4月以降に(私にしては)良いペースで勉強することができたと思います。勉強するしかない環境を作ることは長期的な勉強のスタートダッシュに有効な手段です。
この2ヶ月でじっくりと四力に向き合い、全体的な雰囲気を掴むことができました。本質的な理解を得られた科目こそありませんでしたが、右も左も分からない状態の中でもがくことが勉強の始まりだと私は考えているので、この時間は意味のあるものだったと思います。
12月・1月
内容
TOEFLも取り終えたことだし3年生のうちから受験勉強開始!!...と言いたいところですが、この2ヶ月は自大の単位を取るためにこれまでにないくらい必死になってテスト勉強をしていました。なぜかというと、3年秋に落単すれば院試丸かぶりの春学期もしくは落単したら留年確定の秋学期のどちらかで授業を取る必要性が出てくるからです。そのどちらも最悪なので珍しく真面目に取り組んでいました。その甲斐あってか1つも落単せず、さらには初めてのGPA3.0超えを達成できました。まあGPAは院試には関係ないんですけどねw
勉強以外では鍋パ・クリパ・ラウワン・新宿2丁目ジェンダーフリーバー・イルミネーションなどなどかなり充実した大学生活を送れました。2月からは院試モードに入ると決めていたので、その分思いっきり遊んでおきました。こういう時間も大切です。
自己評価・アドバイス
3年のうちに卒研以外の単位を取り切れたのはデカかったです。授業が1つあるだけでも意外と時間を取られるので、皆さんもなるべく授業の単位を取りきった状態で4年生に上がれるようにしましょう。また、必死になってテスト勉強をしたおかげで勉強することに慣れ、その流れで2月からの院試対策にスムーズに移行できたかなと思います。
遊んでおくことも大事です。私の場合、本格的に勉強を始めてからは100%純粋な気持ちで友達と遊ぶことはあまりできませんでした。院試も大事ですが、青春も楽しんでおきましょう。
10月・11月
内容
この2ヶ月はTOEFLiBTの対策だけをしていました。数学と専門科目と同時並行でTOEFLもやるのは絶対にできない確信があったので、早めに取り組んでおきたかったからです。過去の入試結果から合格者の平均点が80弱ということは知っていたので、80点台、あわよくば90点を取りたいなと思っていました。9月の時点では73点というちょうど日本人平均のスコアでしたが、最終的には86点を取ることができました。勉強法はこの記事に書いておきました。
自己評価とアドバイス
当初の予想通り、受験勉強を本格的に始めてからは数学と専門で完全に手一杯だったので、早めに取っておいて本当に良かったと思っています。今この記事を読んでいる方で入試まで時間に余裕がある方はすぐにでもTOEFL対策を始めることをおすすめします。お金さえ払えば何回でも受け直せますし、80点以上を取れば英語だけは合格者平均を確実に超えている状態で受験に臨めるので心の余裕が違ってきます。
機械力学 勉強法
傾向
機械力学は毎年平均点が高く、安定した点数が見込める分野です。出題範囲も下記の3つほどで、他分野に比べて狭いです。やってることも高校物理の延長みたいなものなのでとっつきやすいです。私も入試本番では自信を持って解くことができました。1年の物理学で落単スレスレの成績を取った私のようなダメ学生でもちゃんと勉強すれば得点源にできたので、優秀な皆さんにはぜひ頑張ってほしいです。
- ラグランジュの運動方程式
- 1自由度系の振動
- 多自由度系の振動
勉強法
四力精選と過去問だけやっていれば十分です。定番のJSMEも買ってみましたが機械力学に関してはあまりわかりやすくなかったのでほとんど使いませんでした。
慣性モーメントを定義から求める方法と、ラグランジュの運動方程式の計算は対策必須分野です。前者は過去問でも何度も問われているものです。一度覚えてしまえば相当変なやつが出ない限り大丈夫だと思います。後者は頻出であることはもちろん、意外とミスをしてしまうので練習を重ねましょう。θsinθをtで微分するとかの計算で積の微分をやり忘れることなんかが割とあります。こちらも慣れればミスは確実に減っていきます。あとは位置エネルギーの基準点に注意するとかでしょうかね。このあたりは高校物理と変わらないので皆さんは問題ないと思います。不注意な私は恥ずかしいことにこれで結構ミスりました。
参考書
私は特に何も使いませんでした。四力精選と過去問の解答を読みながら知識をつけました。
問題集
過去問
オーソドックスな問題ばかりなので良い練習になります。H27のモータみたいなやつとH28のジャイロは謎ですが... H28機械力学は平均点が例年より30点ほど低かったらしいです。
四力精選
こちらも良問が数多く収録されているので、質の高い演習ができます。やるのは4~7章と慣性モーメントの問題だけで大丈夫です。私は答えを覚えてしまうくらい何度も繰り返し解きました。
詳解 機械力学演習
機械力学の解答がほぼ全て載っている神本です。神戸大院とオリジナルの問題も掲載されているので、演習量に不安がある方はそちらで補うことをおすすめします。
この本は四力精選とは違い、系の運動方程式が2つ以上になる場合に行列表示ではなく1つずつ書く方式を採っています。私は行列表示のほうが好みなので少し困りましたが、そこまで致命的な点ではないので問題ないです。
制御工学 勉強法
傾向
H29までは機械力学の問題の後半に制御の問題が組み込まれている形式でした。H30から傾向が変わり、制御工学は独立した設問として出題されるようになりました。必要な知識が少なく、他の専門科目に比べて難易度が低いので、確実に得点しておきたい分野です。出題範囲は概ね下記の通りです。
勉強法
先述の通り難しいことは要求されないので、問題を解いてわからないところを調べるという方式で勉強しました。難しくないとは言ってもやはり最初は新しい用語や概念の習得に時間がかかるので、そこだけは踏ん張って頑張りましょう。
参考書
recal様とasari様がおすすめされていたので使っていました。読んで学ぶというよりは辞書的な使い方をしていました。
自大で制御工学を履修していた時に購入したものです。初学者にもわかりやすいので最初に読む本としておすすめできます。
問題集
過去問
伝達関数を導出して、安定判別やら最終値の導出やらをするという定番の流れがほとんどです。難易度の振れ幅が小さいので、本番も安心して解けると思います。
四力精選
1~3章をやっておけば問題ないと思います。2020ではゲイン線図を書く問題が出されたのでそれもやっておくと安心です。
フィードバック制御入門
四力精選だけでは演習量が不安な方は3章と4章の問題がおすすめです。私は2冊両方やりました。解答は下記のURLにあります。
演習で学ぶ基礎制御工学
名前の通り、たくさん問題演習ができます。フィードバック制御入門でわからなかった部分や不安な部分を補う形で使っていました。
著者の学力レベル
こんにちは、ネクタリンです。先日の記事にてお世話になったブログを紹介させていただきましたが、外部生として受験された方々の学力のレベルが不明だったので、紹介されている勉強法をどの程度自分に当てはめていいのか悩むことがよくありました。極端な話、京大生も外部生のうちに入るのでw そんなわけで自分が受験対策ブログを書くときには絶対自分の学力レベルを明らかにしようと考えていたので、書きました。参考になれば嬉しいです。
私の受験は、大雑把に言えばもともと理数系科目がそこまで得意でない&勉強開始時の知識が0という状態でのスタートでした。その詳細について書いていきます。
大学
上智大学理工学部です。一般入試でボーダースレスレで入学。昔から理数系科目があまり得意ではありませんでした。高校時代、物理の期始めテストで9点、ちょっと難しい模試の数学で5点を取ったことがあります。もちろんどちらも100点満点のテストでした。
学部時代の勉強と成績
四力+伝熱制御
授業は一応単位はもらえた程度にしか取り組んでいなかったので、知識・経験はほとんどゼロ。GPAは3年終了時で2.07で、120人中ちょうど100番目の成績でした。ゴミカスすぎワロタ。
- 機械力学→テストでカンニングペーパー持ち込み可であったにも関わらず落単スレスレ。後輩に20点以上の大差をつけられる。
- 材料力学→友達と結構頑張ってレポート(例の感染症流行でテストがなかった)出したのにこれまた落単スレスレ。レポートを見返したら存在しない物理量「断せんモーメント」の記述が確認された。
- 熱力学・伝熱工学→週一回簡単なリアペ出せばOKの超ゆるい先生だったからもちろん課題しかやらずに終了。こちらも見返したところ、情けなすぎるリアペが発掘された。
- 流体力学→オンラインテストにて教科書の章末問題の数値を変えただけの問題が出題されたラッキーのおかげで、流体力学の知識0の状態で単位獲得。ベルヌーイの定理すらも知らなかった。
- 制御→友達にもらった答えをほぼ丸写しした課題を提出することを繰り返し、なんとか単位ゲット。半分くらいしか提出してなかったのになぜか単位が来た。
数学
四力以上に酷かった。まず数学の授業をほとんど取っていなかった。論外もいいところである。
- 演習系の授業→ひたすら人の答えを丸パクリして単位を強奪
- 線形代数→期末テストが半分も解答できず終わりを確信するも、なぜか単位が来た
- 微積→テストができなすぎて救済措置を貰い、なんとか落単回避
- 微分方程式→テスト勉強1時間で普通に単位を落とす
- フーリエラプラス→履修中止
このザマです。アホすぎる。こんなのでよく留年しなかったなw
英語
英語だけはある程度できた。TOEFL86点。人から聞いた情報だけど東大工学部の平均は大体80とからしいのでまあ上出来かな?
まとめ
以上から、理系科目のセンスがない上に努力をしない、あまりにも低レベルな学生だったことがおわかりいただけると思います。典型的な燃え尽き症候群を発症していたので学部の勉強はろくにやってきませんでした。でもこのレベルの人間でも頑張れば合格できます。自分と照らし合わせながら私の勉強法を参考にしていただければと思います。